オストラコンの庭

2020年に開催された「すみだ向島EXPO2020」で発表。
会場は七軒長屋のひとつ。裏口からみえる風景から着想を得て制作した。
会場2階では《ゆびのかたりて》も展示。
以下は会場で発表した作品にまつわるテキスト。



オストラコンの庭

HDビデオ 2 点(9分39秒/9分22秒ループ再生)、紙にペン、2020 年

空き地や庭の地面に目を凝らすと、陶器や貝殻が落ちていることがある。調べると、昔のゴミは土に還るものがほとんどで、結果として貝殻と陶器だけが残っているらしい。この辺りは暗渠が多いので何か関係があるのかと思っていたが、そうではないようだ。この地域に住んで 10年近くになり、興味もあって調べたりもしているが、ほとんど何も分からない。庭の破片のように、断片的に分かっていることを家の中でつなぎあわせた。(さ)

隣接する空き地にある青いトタンを起点とした文章に、墨田区に暮らすなかで知っていること/見つけたこと/知らないことを、2人で相互に文中に挿入した。空き地には貝殻や陶器の破片−−古代ギリシャではオストラコンという現代でいうところの紙片だった−−が散見され、歩くと足元でパキパキと音が鳴る。散歩しながらオストラコンを広い集めるように、言葉の断片を1つの文章に整え、また庭に流し込んでみた。(は)