家路日誌について

家路日誌」では、2020年7月からはじまった「アーティストインリサーチ in 気仙沼・八日町」(主催:気仙沼八日町復興まちづくりの会)というプログラムの過程を、佐藤と原口それぞれの視点で綴っています。

本プログラムをとおして、宮城県気仙沼市の防災無線から流れるアントニン・ドヴォルザーク「交響曲第9番『新世界より』第2楽章」(Goin’Home/家路)をモチーフにした作品制作を予定しています。もともとアメリカとカナダの先住民オジブワ族の霊歌から着想をえた本曲は、ウィリアム・アームズ・フィッシャーが1922年に作詞・編曲し現在の「家路」として広まり、日本でも宮沢賢治をはじめ複数の歌詞や訳詞が存在しているそうです。

本作では、八日町地区の住民、地域に関わる人々を中心に取材しながら、新しい《家路》の歌詞を発表する予定です。また、防災無線のアナウンサーも探します。震災から10年目を迎えようとするこの場所で、毎日18時に流れる《Goin’ Home》にあらためて耳を傾け、本来の霊歌に込められた私たちの住う地上/天上の居場所を想像してみる*。そんな家路にまつわる2人の日誌です。
*西村 理「《Goin’ Home》から《家路》へ」『大阪音楽大学研究紀要 (52), 2014年3月』参照